免震構造と制振構造の違い

タワーマンションの建築構造に多い免震構造と制振構造、一体どのように違いがあるのでしょうか?
それぞれの構造についてまとめました。

免震構造とは 2013年06月17日(月)

免震構造を知る


タワーマンションと呼ばれる超高層マンションですが、
免震構造がセールスポイントになっている場合も少なくありません。

免震構造と耐震構造はどう違うのでしょうか。
タワーマンションを含め、日本で建築される建物は
すべて「震度5で軽微な損傷、震度6から7で倒壊を免れる」基準を満たす必要があります。

これが建築基準法による耐震基準です。
免震構造とはこの耐震基準を満たすための方法というよりも、
建物について地震の揺れを軽減する方法と考えて下さい。

耐震性をあげたマンションは、建物は倒壊しないかもしれませんが
コンクリート部分や外壁部分のひび割れなどが起こる可能性があります。

さらに地震による揺れは振動の周期が比較的早いため、マンションは倒壊しなかったとしても、
家具が倒れる可能性は高まります。

結果的に入居者が下敷きになってしまうケースも考えられます。
一方、免震構造を採用したマンションは地震による振動を抑える効果があります。

地震による振動の周期が遅くなりますから、建物はゆっくり揺れることになります。
結果的に建物の構造部分へのダメージを抑えることができるだけでなく、
専有部分の家具の倒壊を防ぐことができるわけです。
 
 

免震構造の工法には3種類ある
 

免震構造は、建物と地盤の間に免震装置を設置する工法が一般的です。
免震装置は大きく分けて3種類あります。

まず最も一般的な免震装置は「積層ゴム支承」です。
積層ゴム支承は鋼板とゴムを何層か重ねあわせた部品です。

場合によってはゴム部分に金属プラグが挿入されていることもあります。
ゴムといっても私たちがイメージする黄色いゴムとは異なり、耐用年数が60年以上の特殊なゴムになります。

江東区の「ザ湾岸タワーレックスガーデン」など多くのタワーマンションで積層ゴム支承は採用されています。
積層ゴム支承と組み合わせて使用されやすい免震構造が「すべり支承」です。

特殊な金属のレールを使用して、地震の揺れをレールによってすべらせることにより免震性を高めています。
もちろん金属だけではレールにマンションの重量がかかるため、すべらせることができません。

このためレールには特殊なテフロン素材が組み合わされています。
川崎市幸区のタワーマンション「サウザンドシティ」などがすべり支承を採用しています。

転がり支承も免震構造に使用される手法です。
すべり支承が摩擦軽減のためにテフロン素材を使用するのに対して、
転がり支承は鋼球によって摩擦を軽減し免震性をもたせています。
目黒駅徒歩5分のタワーマンション「ドレッセ目黒インプレスタワー」がこの転がり支承を採用しています。
 

免震設計をすることで居住空間も広く使える


 
免震装置だけですと、地震の揺れは軽減できるものの、建物はゆっくりといつまでも揺れてしまいます。
このため免震装置に加えて、揺れを抑えるためにダンパーなどの
減衰装置を組み合わせ免震構造としているケースが多いでしょう。

耐震構造を重視した場合、柱や梁などを太くする必要があり
結果的に居住空間を十分に確保できなくなる場合があります。

しかし免震構造を重視した設計であれば、こうした問題を回避できるメリットがあるのです。
 

制振構造とは 2013年06月17日(月)

構造の違いを知ろう


タワーマンションのセールスポイントとして、制振構造である場合があります。
免震構造・制振構造・耐震構造はどう違うのでしょうか。

この3つの構造を考えた場合、まず基本となるのは耐震構造です。
建築基準法によりタワーマンションを含めたすべての建造物は震度5でも軽微な損傷で済むことや、
震度7でも倒壊しないことが求められているからです。

ただしタワーマンションの場合、鉄筋を増やしたりコンクリートを
厚くしたりといった工法ですと、無理が生じてしまいます。
簡単に説明すると、タワーマンションは立地条件が優れている場合が多く土地の取得価格が高くなる傾向にあります。
このため敷地面積は必然的に狭くなります。

当然タワーマンションはスレンダーな形に設計する必要性が出てきます。
スレンダーな形ですと、支えられる重量には限界があります。
鉄筋やコンクリートを増やして耐震性を持たせる設計にすると、重量を支えきれなくなってしまうのです。

このため建物自体に耐震性を持たせる設計よりも、
地震の揺れを抑え建物に負担をかけない設計にしたほうがコスト的にも居住空間的にもメリットがあります。
 
 

免震構造とは
 

免震構造は、地震の揺れを軽減する方法です。
イメージ的には建物全体が地面と平行にスライドするイメージです。

つまり地震が起きた際には高層階だけでなく低層階も一緒に揺れることになります。
一方、制振構造とは地震の際タワーマンションの高層階の振動を軽減しようという方法です。

メトロノームをイメージすると分かりやすいと思います。
メトロノームは先端部分が大きく振動します。
一方、根元部分はそれほど動きません。

先端部分の揺れを抑えることによって、地震によるコンクリートのひび割れや
鉄筋部分へのダメージを軽減することが制振構造の目的です。

言い換えれば、高層階の揺れを抑えることによってマンション全体のダメージを軽減する方法といえます。
もちろん耐震構造は高層階の強風による揺れを抑える効果もあります。
 
 

制振構造とは
 

制振構造の手法としては、オイルダンパーを使用する方法と間柱型鋼板ダンパーを使用する方法があります。
オイルダンパーは定期的なメンテナンスが必要となるため、
タワーマンションにおいて一般的といえるのは間柱型鋼板ダンパーを使用した制振構造です。

間柱型鋼板ダンパーはタワーマンションの中層階部分に設置されることが多く、
地震の際に間柱型鋼板ダンパーが変形することによって高層階の振動を軽減します。

変形したダンパーは地震後に交換する必要がありますが、
幸いなことにこのダンパーを交換した事例は現在のところ無いようです。

最後に、制振構造は免震構造と比較して、効果は限定的という意見があります。
また地盤の強い地域であれば制振構造を採用しなくても十分耐震性は確保できるという意見もあります。

実際、タワーマンションの中には制振構造を採用しているものの、
地震対策としてではなく強風による振動対策であるケースがあります。

余談ですが免震構造は地震対策を前提としているため地震の震という漢字を使いますが、
制振構造の場合は、地震以外の強風対策等の場合もあるため、振動の振という漢字を用います。

制振構造イコール耐震構造とは限りませんので注意が必要です。
 

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