タワーマンションとは

近年、都内にはタワーマンションと呼ばれる高層マンションが数多く建築されてきました。
幅広い年代に人気があるタワーマンションの魅力はどこにあるのでしょうか?

タワーマンションについての記事をまとめてみました。
ぜひご覧ください。

タワーマンションの定義 2013年06月07日(金)

タワーマンションの基準ってあるの


タワーマンションは超高層マンションのことで、文字通りタワーのような外見をしていることが特徴です。
何階建からタワーマンションといえるかについての基準はありません。
しかし建築基準法は建物の高さ31M、60M、100Mに一応の目安があります。
一般的には60M以上、およそ20階建以上のマンションでしたら、タワーマンションと呼んで間違いないでしょう。


階数が高くなるとコストも上がる

ちなみに一般的なマンションは14階建であることが多いといえます。
先ほど述べた高さ31Mとは大体10階建位のマンションになります。

これは15階建以上のマンションになると、通常のエレベーターとは別に
消防用の非常エレベーターの設置義務が生じるためです。
(正確には高さ31M以上を超える部分の階数が4以下の建物についてある要件を満たすと設置義務が免除されます)
つまり15階建以上のマンションは建設コストや管理コストが高くなってしまうため、
必然的に14階建のマンションが多くなる傾向にあります。

また建築基準法では高さ60Mを超える建物については超高層建築物(タワーマンションと考えていいですね)
と定義しており、これに該当する建物については建物の構造耐力についてより厳しい基準を設けています。
そのため、高さ60M以上の建物はよりコストがかかることになります。
 
そして高さ100Mを超えるマンション、(およそ30~33階建位のタワーマンション)にもコストを上げる要因があります。
高さ100Mを超えると、今度は非常用エレベーターに加えてヘリポートの設置義務が生じるからです。
超高層建物で火災が発生した場合、下に逃げるだけでなく屋上からも救助作業を行えるようにするためです。
ただし、コストの面からはこのヘリポートが曲者です。
設置にも莫大な費用がかかりますし、維持も大変です。
さらに航空障害灯の設置義務も出てきます。


            いざという時は屋上から避難



まとめ


つまりタワーマンションは、こうしたコストを掛けるだけの価値がある立地に建てられていることが多いのです。
言い換えれば、コストを掛けるだけの眺望や利便性が確保できる立地条件になっています。
例えば中央区勝どきにある58階建のタワーマンション「THE TOKYO TOWERS」はその典型例といえるでしょう。
眺望・立地ともに日本最高レベルのタワーマンションです。
 

タワーマンションの住み心地 2013年06月07日(金)

タワーマンションの魅力はやはり眺望


超高層マンションとも呼ばれるタワーマンションの最大の魅力は、
その眺望にあると考えておられる方が少なくないようです。
しかし眺望に優れたタワーマンションであったとしても、向いている方向によって眺望は大きく変わってきます。
また、タワーマンションは耐震構造や免震構造になっているため、
眺望や居住性において特徴がある場合が少なくありません。

マンションを購入される場合には専有部分に加えてバルコニー部分があることが通常です。
バルコニー部分は緊急時の避難経路といった役割がありますので、専有部分ではありません。
しかし災害などの緊急時を除き、独占的に使用できることになっています。

もちろんバルコニー部分には物置を設置したり、景観を損ねるようなものを置いたりすることはできませんが、
洗濯物を干したり、ちょっとした植物を飾ったりとマンションの住み心地に大きな役割を果たしています。
このバルコニーですが、タワーマンションの場合は制約が出ることが多いのです。

 

タワーマンションにはバルコニーが無いことも
 

というのは眺望を優先させた場合、バルコニーが小さくなったり、
場合によっては全くなくなったりするタワーマンションがあるからです。
これは眺望を優先させるための工法が理由です。

眺望を優先させるためには、通常床下にある梁を上にする必要があります。(逆梁工法)
こうすることで窓の高さを上げることが可能になります。
窓の高さを上げると、足元から天井まで全面が窓という開放感あふれる設計が可能となります。

従来はバルコニー部分が断熱のうえで大きな役割を果たしていましたが、
最近では断熱ガラスの性能が上がったため、
断熱効果という面でのバルコニー設置は必要が少なくなりました。
全面がガラス窓でも、十分に断熱が行われるわけです。

しかし全面を窓にしてしまうと、その分バルコニー面積は相当狭くなってしまいます。
場合によっては全くないこともあります。
また足元から天井まで全面が窓のタワーマンションは、換気にも制限がかかります。

全面が窓ですと、窓を開けて換気することができないからです。
さらにタワーマンションはその構造が、牛乳パックを立てた形になります。
必然的に東西南北の4面全てが居住空間になるため、廊下は内廊下になります。
換気面を考えた場合には少し支障があるとも考えられます。
最後に全面が窓になっている場合、ガラス窓の掃除も基本的に自分で行うことができません。
業者に依頼することになるでしょう。

 
         眺望とバルコニー両方ほしいのが本音


まとめ


こうして考えてみたように、タワーマンションを選ぶ際には
「眺望を少し犠牲にしてバルコニーを広くし住み心地を優先させる」か
「眺望を優先させて住み心地を犠牲にするか」の選択が必要となります。

眺望を優先させるか、住み心地を優先させるかは難しいところです。
しかし20代から30代はまだまだアグレッシブに活動するはずです。
住み心地を追求するのは家族が増えてからでも遅くはないでしょう。

20代のうちはタワーマンションに賃貸で居住し、
30代になって家族が増えたらマイホームを考える、というのも良いかもしれません。
 

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